中国をはじめとする、アジア全体の経済発展により日本の鉄スクラップの輸出
量が拡大しています。しかし、ここで輸出される“鉄スクラップ製品の品質”
が現在大きな問題となってきています。
鉄スクラップの原料は、建築物や電気製品など、鉄だけでできているものでは
ありません。プラスチックや塩化ビニール、その他金属などと組み合わされて
いるものが数多くあり、そのままの状態でリサイクル処理を行えば、再資源化
における純度向上の妨げになるばかりか、地球環境に及ぼす影響も少なくあり
ません。
よって、海外輸出を行う際には、鉄以外の不純物を取り除く作業が必須とされ、
この加工(選別・解体・粉砕・圧縮等)をしっかり施したもの(「鉄スクラップ
検収統一規格」を満たしたもの)だけが“鉄スクラップ製品”と呼ばれるもの
であり、下記に該当するものなどはその対象となりません。

■不採用品規定
- 危険物及び密閉物(砲弾、銃弾、高圧容器、両端のつまったパイプ、ショックアブソーバ、ドアー調整器、
ジャッキ等)
- 合金鋼くず、非鉄金属及びそれらを含有、付着しているもの(錫、銅、亜鉛、鉛、ニッケル、クローム、
アルミニウム、マンガン等 )
- 不純物及びそれが付着、混入しているもの(ホーロー引き、溶接棒、ガラス、プラグ、繊維、ビニール、
プラスチック、コンクリート、スケール、ゴム、木片、油類等)
- 荷下ろし作業が困難なもの(団子状又は絡み状の鉄筋、ワイヤー類等、マグネット処理に支障をきたすもの)
- 酸化、腐食が著しいもの。
- 放射性元素を含有しているもの。
- 容器等に入り内容物の確認が困難なもの。
しかし、今現在においても、こうした基準を満たさない鉄スクラップをアジ
ア各地に輸出するケースは後を絶ちません。それは、受け入れ国の検収基準
の甘さや、モラルの低い輸出業者によってひき起こされるものであり、その
結果、輸入国自身はもちろんのこと、地球全体の環境破壊へとつながってい
くのです。
伊久美商店では、これら輸出用鉄スクラップの品質に関しても当然「鉄スク
ラップ検収統一規格」を満たすとともに、信頼できる輸出業者様とのお取引
によって、輸入国への確実で安心な鉄原料供給を実現しております。
